NISAで毎月積立してるんだけど、「注文日の価格」と「実際に購入した価格」がズレてるんだけどこれって何でなの?
もしかして僕のやり方が間違えてるのかな…
海外市場に投資するファンド場合、注文した翌営業日の価格が適用されるんだ!
今回は投資信託の基準価額とは?約定日や最低購入額との関係について解説します。
証券会社のホームページなどで投資信託を見ると、一番目の付く場所に「基準価額」が載っています。
そうしたことからも投資信託にとって基準価額というのは、重要な項目であることがわかります。
投資信託を購入している人はもちろんのことながら、これから購入を考えている人もおさえておいた方が良い知識です。
意外と誤解している人も多い基準価額について、ポイントを絞って解説していきます。
基準価額とは
基準価額とは、売買における投資信託の値段です。
シンプルに購入したときの基準価額より売却時に上がっていれば利益になり、逆に購入したときの基準価額より売却時に下がっていれば損失となります。
つまり購入したときの基準価額が高いか低いかよりも、買った時からどのくらい増減したかポイントになるというわけです。
優良な投資信託の場合、長期で見れば値上がりが期待できるので下落に一喜一憂することなく淡々と積立投資をしていくのが重要です。
積立投資をしていればバーゲンセール時(下落時)も買えるので、焦って売ることにはならないでしょう。
基準価額について具体例を使いながら、もう少し詳しく見ていきましょう。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を楽天証券で見てみると、下図のようにページの一番上に「基準価額:36,724 円 (10/20)」と掲載されています。
では続けて投資信託の基準価額は、どのように算出されているかについて解説します。
投資信託は文字通り投資を信じて託す商品であり、投資家から集めたお金を運用会社がまとめて株式や債券、不動産などに投資するという構造です。
例えば1万口あたり10,000万円(1口あたり1円)の投資信託に、10万口、5万口、1万口と3人それぞれ投資したとします。
ちなみに投資信託の基準価額は、1万口あたりで表示されるのが一般的です。
仮に投資信託の基準価額が15,000円に上がったとすると、上昇率は同じでも多くの口数を持っている人の方が金額的な恩恵が大きくなります。
- 10万口:運用益50,000円(50%アップ)
- 5万口:運用益25,000円(50%アップ)
- 1万口:運用益5,000円(50%アップ)
基準価額は買った時からどれだけ上がるかが、肝心ということをおさえておきましょう。
基準価額と約定日の関係
もう一度証券会社のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の画面を見てみましょう。
この画面は10月21日(AM)のものですが、基準価額:36,724 円 (10/20) と記載されています。
基本的に投資信託の基準価額は1日1回、計算され公表されます。
なので上場している株式やETF(上場投資信託)のようにリアルタイムで価格変動しないというわけです。
売買の申し込みが成立する日を約定日と言います。
国内市場に投資するファンドか、海外市場に投資するファンドによって約定日が異なることが多いです。
- 国内市場のファンド:一般的に注文日が約定日
- 海外市場のファンド:一般的に注文日の翌営業日が約定日
例外的に投資信託の休業日や国内外の市場が休場していた場合、約定日が遅れることもあるので気になる人は売買を行う前に確認すると良いでしょう。
ちなみに積立投資で投資信託を購入している場合、取得価格(元本)は平均化されます。
平均化はミキサーに入れて混ぜたような状態をイメージしてもらえれば良いと思います。
基準価額=最低購入額は間違い
たまに基準価額について勘違いしている人もいますが、基準価額=最低購入額ではありません。
例えば基準価額が10,000円(1万口当たり)の投資信託を1,000円分購入した場合、1,000口買えます。
ちなみに同じ金額で積立投資をしていくと、基準価額が低くなれば多くの口数を買うことができ、逆に基準価額が上がると買える口数は少なくなります。
例えば下記のように1,000円で3回購入したケースで見てみましょう。
1回目(基準価額10,000円):1000口(購入金額1,000円)
2回目(基準価額8,000円):1,250口(購入金額1,000円)
3回目(基準価額20,000円):500口(購入金額1,000円)
合計:2,750口
では最低購入額はいくらになるのかというと、金融機関によるというのが答えです。
以前からおすすめとして紹介している楽天証券やSBI証券は100円から購入できる投資信託をいくつも揃えています。
そういう意味でも非常に優良な証券会社です。
推移表の見方
基準価額についてはだいぶ理解できてきたかと思いますので、基準価額や純資産総額の推移を確認する方法について紹介していきます。
下記は楽天証券における eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の商品ページです。(2025年10月21日時点)
青線が基準価額で緑が純資産総額を示しています。
チャートにカーソルを合わせると、過去の分も見ることができるので試してみてください。
自分が買おうとしている投資信託はどんな値動きをするのか、特徴が見えてくるかと思います。
もう一つ重要な項目として「純資産総額」があります。
純資産総額は投資信託に集まったお金で、運用されている資金です。
なので投資信託の規模を表しているとも言えます。
この純資産総額と基準価額は密接な関係があり、基準価額は下記の計算式で算出されます。
純資産総額 ÷ 投資信託の総口数 = 基準価額(1口あたりの価格)
計算式を覚えておくことに越したことはないですが、重要なのは基準価額と純資産総額は切っても切れない関係にあるということです。
投資信託の基準価額が変動する要因
投資信託の基準価額が変動する要因について解説します。
基準価額は資産価格(株式・債券・不動産など)の変動や為替による変動、分配金、運用コストなど様々な要素が絡み合てって変動しています。
資産価格の変動
1つ目の資産価格の変動はイメージしやすいのではないでしょうか。
株式や債券、不動産といった資産は日々変わっていきます。
為替による変動
2つ目の為替による変動は外国の資産投資している場合に発生するもので、為替リスクとも言われます。
分配金
3つ目の分配金はイメージしにくいかもしれませんが、分配金が出ると基準価額は下がるというのが通常です。
運用コスト
4つ目の運用コストは投資信託を保有している投資家が払うコストなので、運用コストの分だけ基準価額は下がる傾向になります。
運用コストはパーセントで表記されることが多いので甘く考えがちですが、基準価額を下げる要因になるのでシビアに考える必要があります。
ここまで基準価額について解説してきましたが、理解できたでしょうか。
基準価額について理解できたし、毎日チェックした方がいいのかなと思う人もいるかと思います。
結論を先にお伝えすると、米国株式や全世界株式など広く分散されたインデックスファンドに長期で投資する場合、頻繁に確認する必要はありません。
ちなみに私は年に3回くらいしか確認していません。
- 長期投資前提で、頻繁に確認してもあまり意味がないから
- 積立投資で価格に関係なく買うから
- チェックする手間が省けるから
結局のところ長期投資前提なので頻繁に確認してもあまり意味がないことに加え、日々価格を追いかけるなら別のことに時間を使いたいという部分もあります。
低コストで広く分散されたインデックスファンドを買ったら、後は市場の成長に任せるくらいのスタンスがおすすめです。
まとめ
今回は投資信託の基準価額とは?約定日や最低購入額との関係について解説しました。
- 基準価額とは
- 基準価額と約定日の関係
- 基準価額=最低購入額は間違い
- 推移表の見方
- 投資信託の基準価額が変動する要因
基準価額は、売買における投資信託の値段です。
シンプルに購入したときの基準価額より売却時に上がっていれば利益となり、逆に購入したときの基準価額より売却時に下がっていれば損失となります。
投資信託の基準価額が変動する要因は資産価格(株式・債券・不動産など)の変動や為替による変動、分配金、運用コストなど様々な要素が絡み合てって変動します。
低コストで広く分散されたインデックスファンドを積立投資していくのは、長期で見れば報われる可能性の高い方法だと思います。
証券口座を持っていない人やこれから本格的に投資していきたいと考えている人は、「楽天証券」か「SBI証券」がおすすめです。
まずは口座開設から始めてみましょう。
以上、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
【おすすめ証券会社】
- 投資先が豊富である
- 取引手数料が抑えられる
- 「三井住友カード(NL)」で積立投資ができる
- 「住信SBIネット銀行」との連携が便利でお得
- Vポイントが使える・貯まる
- 単元未満株の取引が便利



出典:
出典:
出典:
出典:
